CB缶とOD缶のコンロ、どれがいいの?
キャンプで使うアウトドア用のガスコンロ。
何を使うか悩みますよね。
使用するガスボンベもスーパーやホームセンターなどで手に入り、コストの安いカセットコンロでも使うCB缶(Cassette Gas Bombe)や、OD缶(OutDoor)と言われる専用のガス缶など様々。
私は一年中、夏でも冬でもキャンプに行きますが、CB缶の2バーナーを長年愛用していました。
CB缶だと冬のキャンプは火力が弱くて使えないよね…と、言われそうですが、簡単に出来るアイディアで夏と変わらない火力で料理を楽しんできました。
CB缶とOD缶ってどう違うの?
もちろんボンベの形も違いますが、入っている中身も違います。
入っているガスはノルマルブタン、イソブタン、プロパンの3種類のガスが缶の種類やメーカーによって違った配合比率で入っています。
CB缶にはノルマルブタンと言うガスが多く入っているのですが、ノルマルブタンは値段が安いものの沸点が-0.5度とプロパンガスなどに比べると高いために気温の低いシチュエーションでは気化しにくく、火力も弱くなります。
反対に、寒冷地仕様(寒い場所で使う用)のOD缶には値段は高くなるものの、沸点が-42.1度と比較的気化しやすく火力も強いプロパンが多く配合されています。
バーナーを使用しているとガスが気化する際に熱を奪うので、さらにガス缶が冷たくなり気化しずらくなり、弱いトロ火のような状態になります。(ドロップダウンと言われます)
では、寒いところで使用するのを前提としていないCB缶を、火力を落とさずに使用するにはどうすれば良いのでしょうか?
よく言われる、CB缶を寒いところで使用する際に火力を強くする方法
①就寝する際に寝袋の中に一緒に入れておく。
→使い出しは火力が強いが、すぐにドロップダウンを起こして火力が弱くなる。
②冷たくなったCB缶を両手で握る。
→火力は強くなるが、ずっと握るのは大変だし手が冷たい。
③使い捨てカイロを缶に巻きつける。
→火力は強くなるが、万が一異常にカイロが熱くなった時に気付けなかったら危険。
などがあります。
それぞれ問題はありますが、つまりは温めてやればいいのです。
夏場など気温が高い時に使用していて、火力が弱くなって困ることなんてありませんから。
どうすればCB缶の火力問題、解決できるの?
じゃあ、どうすれば解決する?
私はお湯を使って解決します。
と言っても、そんなに熱いお湯のは必要ありません。
夏場の外気温って何度でしょう?気温は高くても35度とかですよね。
夏にドロップダウンで火力が弱くなる事なんでほとんどありませんから、それくらいの温度になればOKです
こうやると、オペレーションも楽にできますよ
私の2バーナーはこんな感じで、右の様にタッパーにボンベを入れる様にセッティングします。
使い方はまず、料理などが終わった後にお湯を沸かし、魔法瓶に入れて置いておくようにします。
朝に使う場合は、夜に沸かして保温しておく時間が長いので、沸騰させてから入れてもいいかもしれませんが、次に使うまでそれほど時間がない場合はそれほどあついお湯でなくてOKです。
コンロを使う際に魔法瓶のお湯を少しだけタッパーに入れます。
入れる量は、ボンベの底から1センチ程度浸かるくらい。
先ほども書きましたが、夏の気温程度でガンガン気化してくれるので、そんなに熱いお湯は必要ありません。
タッパーにたくさんお湯を入れると、水量が多いので気化熱での水温低下はしにくくなりますが、気化熱以上に周囲の気温により熱が奪われ冷たくなるのが早いように感じます。火力が下がってきたら、お湯を少量だけ追加して火力を復活させる。そういう使い方がおすすめです。
ボンベは錆びないの?危なくないの?
CB缶をお湯につけて使うと錆びるんじゃない?
よく言われますが、お湯につけなくてもガス缶が気化熱で冷たくなると結露して濡れる事になります。
料理をした後、タッパーのお湯を捨ててボンベを軽く拭いてやる程度のケアは必要かと思いますが、普通に使って缶が結露したままで、そのまま置いておくのとではどちらがさびやすいんでしょうか…。
同じCB缶を短時間ずつ何日も使う場合はよくないかとは思いますが、私の経験上1泊や2泊のキャンプで缶が錆びることはありませんでした。
危なくはないの?
これもよく聞かれますが、漬けるお湯を熱湯にしたら危ないとは思いますが、手がつけれる程度のお湯の温度と考えると、夏場になるとそれより熱いシチュエーションはいくらでもあると思います。
冷たくない程度の温度で安全に配慮しながらするなら、私は大丈夫ではないかと思ってやっております。
とても簡単で便利な方法ですが、メーカーの推奨する使い方ではありませんので、真似をされる場合は自己判断をしながらベストな方法を試してみてください。
冬でも火力が落ちにくいCB缶のバーナーはどんなの?
火力が落ちにくいのはこんなタイプのバーナー
通常のバーナーは、缶の中で気化したガスが燃焼部まで運ばれて燃焼します。
ところが、外気が下がってくるとその気化がしずらくなり、弱火になってしまいます。
お湯で温める方法はガス缶の中で気化しやすくする方法でしたが、そんなことをしなくてもいいバーナーもあります。
それは、 液出し式と言われるバーナーです。
液出し式というのは、液体のガスがバーナーの燃焼部に届くところまでは液体の状態で運ばれるコンロの事で、液体の燃料が燃焼部に届く前に火のそばを通り温めてられて気化しやすくしてから、燃焼部に送られる配置になっていたりします。
そのため寒いところでも火力が落ちる事なく使用する事ができます。
私の現在使用しているCB缶の2バーナー、コールマンのパワーマックスX2改
お湯に漬けたりしなくても、寒いところで火力が落ちないCB缶のバーナーもあります。
私は現在、コールマンから販売されていたパワーマックスX2と言うバーナーを愛用しています。
このバーナーも液出し式で使用する事が出来るのですがすでに廃盤商品で、使用するガスの缶もパワーマックスと言うCB缶ともOD缶とも違うノズル形式の廃盤商品のガス缶を使用するため、同じバーナーを使っている人を見かける事はほとんどありません。
大きなサイズになりがちの2バーナーですが、このバーナーは畳むととてもコンパクトになるのと、折りたたみのギミックが男心をくすぐります。
そのパワーマックスX2のガスの差し込み口の形状をALVA CLUB様にお願いしてCB缶仕様に改造してもらいました。
入っているガスが違うため、パワーマックスのガス缶を使う時ほどの火力はありませんが、夏でも冬でも十分な火力を、コストが安く手に入りやすいCB缶で実現しています。
CB缶で液出しってどんな感じ?
ではCB缶の中はどんな構造をしているのかご存じですか?
缶を切って開けてみると、中にL型のストローのようなものが付いていて、そこからガスが出ていきます。
よくカセットコンロにガスをセットするときに、缶の欠けたところを上側にしてセットして…ってなってますよね。
実はあれは、缶をセットした時に中のL型ストローが缶の上部、高い位置に来るようになっているんです。重い液体は下に溜まるのでL型ストローの先が高い位置にあると気化したガスが燃焼部に運ばれていきます。
私の愛用するパワーマックスX2改(改造してもらっていますので、改と付けています)の場合は2通りのガス缶のセット方法があります。
①缶の切り欠き部分を下側にして中のL型ストローが下向きになるように、液体のガスを使用する方法。
②反対に切り欠き部分を上にして気化したガスを使用する方法。
外気が低い場合でも、ガスはここを通って温まるので、気化しやすく力強く燃えてくれます。
液出しの時は弱火での使用はしにくいので、強い火力でガンガンと。
気体出しの時はトロ火での調理を。
缶をくるくると回すだけで、使い分けることができます。
私はこちらのALVA CLUB様に改造をお願いしましたが、他のネットショップなどでも変換のノズルを購入することもできるようです。
ALVA CLUB さんへのリンク
変換ノズルを使用する場合は商品によって使用方法が違ったり、液出し気体出しをするためのCB缶の向き調整が出来なかったりする場合があるので、よく選んで自己責任で試してみてくださいね。
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