子供に落書きをされたり、座面クッションもヘタってしまったダイニングチェア。簡単DIYで修理して新品同様にするやり方をご紹介します。
ダイニングチェアを簡単DIYする方法
長年使って傷んだダイニングチェア
長年使っているとダイニングチェアもだんだん傷んできますよね。
子供の落書きや座面クッションへの食べこぼし、飲み物をこぼしたりと小さな子供は汚し放題ですよね。
マジックや鉛筆で落書きしたり、あっちにぶつけ、こっちにぶつけ。使ってる間にこすった傷もあり、少しくたびれた感じになってしまっています。
私は木で作られた家具が好きです。傷んできたら自分で修理するのも簡単ですし表面を磨き直すことで綺麗にすることも出来ます。今回修理したダイニングチェアも木製なので新品同様に生まれ変わることが出来ました。
今回の修理は大きく分けて2工程
椅子の木の部分をきれいに
修理を進めるために、まずは椅子をバラしていきます。
この椅子の場合は、裏面から留めてあるネジを外すと座面クッションがとれます。
その他にもネジがあれば外して、出来るだけバラバラにするようにします。
この椅子の場合、座面以外のほとんどの箇所はホゾにはめ込んで接着剤で留められていたのと、接続部も特にグラグラしたりしていなかったので外したのは座面だけです。
座面を外して最初に確認するのは、平らなところに椅子を置いてガタガタしないか?です。
もちろん後で調整する事も出来ますが、磨き直したところにまた傷がついたり汚れがつくのは嫌なので最初にやります。この椅子は大丈夫でしたがガタガタする場合は、やすりなどで脚の高さ(長さを)調整しておきましょう。
調整が終わったら、椅子の木の部分をやすりがけしていきまが、電動のサンダーを使うと早くて楽チンです。電動のサンダーとは、紙やすりを固定した電動で震えるアイロン って感じの道具です。手に力を入れて削るのではなく、電動で震えてくれるので部材の上を滑らせていくといった感じで動かせば手作業の何倍もの速さでやすりをかけてくれます。初めてでも扱いは簡単でうちの5歳の子供も手伝ってくれました。是非使ってもらいたい道具です。
椅子の木部の表面をやすりで削っていくと言う方が分かりやすいかもしれませんが、落書きや傷のあるところも、表面を薄く削ってやればきれいに傷が無くなります。少し面倒ですが丁寧に隅々までしっかりサンダーをかけて下さい。
角も少しだけ面取りもしてあげて下さいね。
サンダーでの磨きが終われば、次は手作業で磨いていきます。
使った道具はこちら。
これは3Mが出している商品ですが、左側のは中に硬めのスポンジの芯材が入ったサンドブラスター研磨材(#80)で、平らな面や角の面取りに使いやすい程よい荒さで最初にこれを使います。
右の2点は不織布の研磨材で目詰まりがしにくく耐久性も強く使いやすい商品です。緑の#400で磨いた後、グレーの#800で仕上げをするとツルツルになって気持ちいいですよ。
やすりは数字が大きくなるほど細かくなり、小さいほど荒くなります。
右側がやすりがけをした椅子です。
いろいろな場所についていた傷や落書きも削り取られて、ツルツルのきれいな状態になりましたが表面をやすりで削っているので、表面に塗られていたニスのようなコーティングも剥がれています。
このままだと、水がかかると染み込んだり手垢の汚れなども付くので、表面をオイルコーティングしていきます。
使用したのはこちら。
ラナパー レザー・トリートメントを使いました。
本来は革製品のケアに使うものですが、家具などの木部にも使用することが出来る 蜜ロウとホホバ油 などの天然素材で作られた安心も出来る商品で長年愛用しています。
使い方は簡単。スポンジに少量を取って木部に摺り込むだけ。後は乾いたタオルで軽く磨けばコーティングが出来て木目が出るようにもなります。
ラナパーは表面に固く膜を作る商品ではないので、年に1、2度ほどの塗り直しのケアが必要になりますが、傷んでいる箇所などを早く見つける事も出来るのでいいですよ。
ラナパーでのコーティングが終われば、木部の修理は完了です。
やすりがけとラナパーのコーティング作業は、5歳の子も一緒に楽しそうにやってくれました。
座面クッションの張り直し
座面クッションは剥がすところからスタート
座面クッションの修理はまず剥がすところからスタートです
座面の裏側の布はタッカー(大きめのホッチキスの針)でとまっているので、順番に外していきます。
外すのはマイナスのドライバーを使うのもいいですが、缶切りの刃が薄く尖っているのでタッカーの針を外すのに作業しやすかったです。針が残った場合はペンチで引き抜いていきました。
缶切りを使う場合は、刃が傷んでしまったのでいらない缶切りでやりましょう。
布を外しスポンジも外していくと、右の写真のように真ん中のネットだけになりました。
接着剤でひっついているスポンジは、面倒なので電動のサンダーで一気に剥がしました。
座面がきれいになったら、スポンジと布を張っていきます。
スポンジと布を張り方
座面を貼るための材料はスポンジと布ですが、左端のカラフルなスポンジは中材用の硬めのチップウレタンで先ほどの座面の木の大きさと同じサイズに切って直接張ります。
白の仕上げ用スポンジはチップウレタンの上から木を巻き込むように張っていきます。
そして緑の布は、座面の直接座るところになります。
スポンジを張り替えるのは、スポンジがヘタってきている他に布の折り目の間などからホコリや食べ物の粉が中に入り込み、ダニなどの巣になっている場合があるそうなので、ぜひスポンジも交換する事をおすすめします。
座面の木に接着剤を塗ってずれないようにしておきます。今回は家にスプレー式の用途にあう接着剤があったので、それを使用しました。チップウレタンのスポンジと白色スポンジの間にも接着剤を塗ったら、白色スポンジを折り返すようにしてタッカーで固定していきます。
間違えて、白色スポンジと座面の生地の間には接着剤を塗らないでくださいね。
白色のスポンジは今回は折り返しの長さも考えて、座面の木より上下左右それぞれ5センチほどずつ大きくカットしてあります。
白色のスポンジの上から表の座面の布をタッカーで留めていきます。角の折り返し部分は、まず真っ直ぐの長い辺を留めてから少しずつ寄せるようにして絞っていけばきれいに留めることが出来ます。
スポンジを2種類使うのは、硬めのチップウレタンで体の重さを支え、白色の柔らかいスポンジで木の角などと体の当たる部分とのクッションになるようにするためです。
1層でもダメではありませんが、長く使う物ですし座り心地を考えると2層にする方が良いと思います。
表の布を張る時は、生地に裏表がある場合もあるので気をつけてくださいね。
最後に、座面裏側の飾りの布をタッカーで留めたら、座面を椅子に取り付けたら完成です。
傷や落書きもなくなり、木部の肌触りもツルツルで新品同様の仕上がりです。
新しく生まれ変わったダイニングチェアはまだまだ長い間活躍してくれそうですし、修理の時に座面の生地の色や素材、織を変えればまた雰囲気の違う部屋にもする事も出来ますよ。
修理に使った道具
- ネジを外すドライバー
- 電動サンダー
- 紙やすり、不織布やすりなど
- 座面の布を留めているタッカーの針を取る道具、今回は缶切りを使いました。
- ペンチ
- 布やスポンジを切るハサミ
- タッカー
- カッターナイフ
- 接着剤
修理に必要だった材料
- ラナパー レザー・トリートメント
- 座面の布
4脚修理するために椅子張り替え用、142センチ幅の生地を120センチ購入しました。
- ウレタンチップのスポンジ(中材)
50センチ×50センチ×厚さ2センチのものを4枚購入しました。
- 白色の仕上げ用スポンジ(仕上げ材)
60センチ×60センチ×厚さ1センチのものを4枚購入しました。
4脚の修理にかかった費用は、張り替え生地とスポンジ代で合計4,640円
今回の修理にかかった費用ですが、道具や少しだけしか使わないラナパーなどは計算に入れておりません。
椅子4脚分の座面張り替え材料費だけなので
- 座面の生地 1,560円
- ウレタンチップのスポンジ 1,320円
- 白色仕上げスポンジ 1,760円
これだけでした。
まとめ
4脚張り替えるのに費用はそれほどかかりませんでしたが、作業時間は朝から夕方までかかって仕上げると言う感じです。
その時間を長いと取るのか、それくらいで出来るのかと取るのか、人によって感覚は違うと思いますが、
子供が修理を手伝う事で、使う椅子に愛着持って大事に使ってくれる。
壊れたらすぐに捨てるのではなく、自分で方法を考えて実行すれば修理する事が出来る。
修理に限らず、何かをしようとする時に順序立ててやり方を考えて実行すれば解決出来る。
などの効果があるのではないでしょうか?
考えるアタマを作るための多少の効果はあるのではないかと私は思っております。
一つ一つの効果はほとんどないかもしれません。それでもそれを積み重ねていく事が大事なのではないでしょうか。
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